【プール以外でも感染】咽頭結膜熱(プール熱)の予防と治療法
主な症状は?
- 突然の高熱
- 喉の痛み
- 眼球結膜の充血
潜伏期間は5〜7日で、その後症状が3日~5日続きます。
5歳以下が全体の約80%を占めており、成人での発症は多くありません。
上記の3つが主な症状ですが、その他に眼の痛み、眼脂(目やに)、咳、頭痛、全身倦怠感、頸部のリンパ節のはれ・痛み、食欲不振、下痢などが見られることもあります。
扁桃腺は赤くなりその中に白い線状の筋が見られることもあります。
高熱のために熱性けいれんを起こすことがあるため、注意が必要です。
夏場に多く発生しますが、冬など夏以外の季節でも小さな流行が見られます。
原因と治療法について
プール熱はアデノウイルスが原因で発症します。
多くは飛沫感染ですが、唾液、便、眼脂などに含まれるウイルスとの接触によって感染します。
原因のアデノウイルスにはワクチンも特効薬もありません。
そのため治療は喉の痛みには鎮痛薬、眼脂(目やに)には点眼薬、高熱には解熱剤など、対症療法となります。
根本治療ができないぶん、家庭での過ごし方に気をつかうことが大切です。
【食事】
高熱や咽頭痛のために、水分不足や食欲がなくなることが多いです。
麦茶やイオン飲料、アイスクリームやプリン、ゼリーなどの冷たくて食べやすいものを与えてあげましょう。
豆腐やみそ汁、ポタージュスープ、冷ましたお粥やおじやなどもいいでしょう。
【入浴】
特に控える必要はありません。
高熱でぐったりしている時や元気がない時以外は、普通に行ってください。
最も重要なのは、安静と十分な睡眠をとること。
体力を回復させて免疫力が落ちないようゆっくり休ませてください。
予防法は?
- プール後はシャワーをよく浴び、うがいとともに目もよく洗う
- 感染力が強いためタオルなどの共用は避ける
- 眼やにや涙を拭き取る場合は、直接眼に触れないよう、ティッシュペーパーなど使用する
外出後のうがい・手洗いはもちろん、治った後もしばらくは便の中にウイルスが排泄されているので、おむつ取替え後の手洗いの徹底も重要となります。
学校保健法では出席停止の期間は主な症状がなくなって2日経過すれば集団生活に参加できますが、体調によっては追加の休養が必要です。
しっかり病気への予防を行い、水の事故に気をつけながら楽しい夏休みを過ごしてください。