「水いぼ」になったら!?治療法と注意点
乳幼児をお持ちのご両親は必ずと言っていいほど見たことがあると思います。
正式名称は伝染性軟属腫といい、「水いぼ」と呼ばれます。
プールの時期にかかったり、逆に周りの子どもへ移してしまう厄介な病気です。
さて、水いぼとはどのような病気なのでしょうか?
水いぼになり易い人
- スイミングに通っている人や幼稚園や保育園にプールがある人
- アトピー性皮膚炎や乾燥肌の人
- 12歳以下の子供(3歳〜10歳前後の発症多い)
健康な皮膚なら、水いぼはあまり感染しないといわれています。
アレルギーを起こしやすい人は、ウイルスにも弱いため発症しやすいです。
それと共に治りにくい傾向があります。
主な症状は?
1~5mmの丘疹(いぼ)で皮膚色かわずかに赤みがある。
(いぼの表面は光沢があるものが多く、中が透けて白く みえるのが特徴)
潜伏期間は14~50日(2~7週間)で、長い方だと6ヶ月くらいかかる場合もあります。
水いぼができるのは体全身ですが、特にわきの下や腕の内側やひざの内側、胸などに多くできやすい傾向があります。
こういった部位は肌や衣類の摩擦でいぼが潰れやすく、中のウイルスがまわりの皮膚について増殖してしまいます。
また、汗をかきやすい部分なのでかゆくなることもあり、ついついひっかいてしまい悪化しやすくなります。
水いぼ自体に痒みはありませんが、アトピー性皮膚炎のような乾燥肌の子はでき始めの頃に痒みを感じやすく、無意識に掻いてしまうため注意が必要です。
原因と治療法について
ポックスウイルス科の伝染性軟属腫ウイルスが原因で発症します。
多くは接触感染で、感染力は弱く空気感染などはしません。
プールは、水いぼの感染経路になることが多いのですが、ほとんどがタオルやビート板など、物を介した接触が原因であり、プールの水では感染しません。
水いぼは治療をしなくても半年から3年程度で自然治癒しますが、身体に免疫ができるまで水いぼは出続けるので、自然治癒を待たずに病院で治療される方も多いようです。
皮ふ科ではピンセットで摘み取る方法が一般的ですが、痛みが伴うということと、しばらくしてまた出てくることもあります。
ヨードなどをぬる治療もありますが効果はイマイチのようです。
漢方薬(ヨクイニン)も以前から効果があると言われていますが、3カ月ぐらい飲み続ける必要があります。
この漢方はハトムギが原料のためお子さんでも飲める人が多いです。
予防法は?
- 肌に傷をつけないよう十分に保湿をしましょう。
- プール後はよくシャワーを浴びましょう。
- 水いぼが破れている時は何かで覆うかプールを避けましょう。
- 水いぼが出ている方は他の人と一緒に入浴するのは避けましょう。
また、タオルも専用のものを用意して、共用しないようにしましょう。 - 水いぼを壊さないためにも、必要以上に肌に刺激を与えないように気をつけましょう。
身体を拭くときは、擦らずに押さえるような感じで拭くとよいでしょう。
ブツブツができてるからと自己判断で薬を塗るのはやめましょう。
ステロイドを塗って水いぼが増えてしまったという報告もあります。
保育園、幼稚園、学校を休む必要はありませんが、園によっては、医師による登園許可証を提出しなければならないところもあるようです。
念のため確認されたほうが良いかもしれません。
痒みや痛みがなく、子どもから症状を訴えてくることが少ないです。
日頃からお子さんの身体をチェックして、感染拡大を防止しましょう!